研修プログラム

研修プログラム

【初期臨床研修について】

昭和大学病院、昭和大学藤が丘病院、昭和大学横浜市北部病院、昭和大学江東豊洲病院いずれにおいても選択科目である耳鼻咽喉科は2年次に1か月単位で選択することが可能です。上限期間はなく、学内の他病院の耳鼻咽喉科を選択することも可能です。研修期間内に耳鼻咽喉科のプライマリケアに則した症例から、頭頸部癌症例まで広く症例を経験することにより、耳鼻咽喉科の診療に必要な知識と技術を修得することが目標です。

午前の一般外来(初診・再診)では、耳鼻咽喉科一般の疾患を広く診ることができます。昭和大学病院の場合、午後は鼻副鼻腔・補聴器・嗅覚・アレルギー・めまい・中耳炎・難聴などの専門外来を曜日毎に行っており、頭頸部腫瘍に関しては新設された頭頸部腫瘍センターにおいて歯科口腔外科と合同で診療を行っています。研修医の希望に応じて分野を選択することが可能です。

入院診療においては、主治医と一緒に入院患者を受け持ち、担当患者が手術を行う際は手術に助手として入ります。また、急性疾患患者や頭頸部癌患者の管理、手術患者の術前・術後の処置などについても研修を行うことができます。

術前・術後・腫瘍カンファレンスは毎週火曜日夕方に行っており、医局会は月1回行っています。その他にも定期的に若手医師を対象に勉強会を行っています。

【入局後の流れ】

現時点では昭和大学病院、藤が丘病院、横浜市北部病院の3病院で後期臨床研修(=耳鼻咽喉科専門医研修)を開始することが可能です。いずれの病院で研修を開始した場合も昭和大学医学部耳鼻咽喉科頭頸部外科学講座の医局員となりますが、後期臨床研修を開始する病院は皆さんの希望も考慮して決めるようにしています。

日本耳鼻咽喉科専門医試験の受験資格を取得するためには4年間の耳鼻咽喉科専門医研修が必要になりますが、通常大学院生を除いて最初の1~2年間は研修を開始した病院で、残りの期間を学内の他病院や学外の日本耳鼻咽喉科学会認定の専門研修施設(荏原病院、関東労災病院、横浜労災病院、小田原市立病院)において研修を行いますが、入局者数やその他の事情により異動の時期は前後することがあります。

1年目は主に指導医の下で研修を行います。まずは、額帯鏡や喉頭ファイバースコープといった耳鼻咽喉科特有の器具の使用方法、所見の取り方、記録方法を修得するとともに、代表的な耳鼻咽喉科疾患の症状、病態、検査、治療法を学びます。1年次の後半には外来診療の基本を取得し、救急センターや外勤先で診療します。外勤は週2単位、最初は常勤医がいる他の病院や医院にて診療を行います。鼓膜チューブ留置術、アデノイド切除術、口蓋扁桃摘出術、気管切開術などを術者として執刀します。また年次を通じて入院患者の担当医として主治医の指導の下に病棟での治療に携わる他、専門外来において耳疾患、鼻副鼻腔疾患、頭頸部腫瘍の治療計画の作成、聴力検査、平衡機能検査、嗅覚・味覚検査、咽喉頭内視鏡検査、頭頸部の超音波検査などの検査手技を学びます。

2年目以降は、自分専用の診察枠を持って一般外来診療を担当します。また一部の入院患者については主治医として治療にあたり、さらに執刀医として実際の手技を行う機会を増やしていきます。3年目終了までに、術者としてアデノイド切除術、口蓋扁桃摘出術、鼻中隔矯正術、下鼻甲介手術、声帯ポリープ切除術、気管切開術などを執刀できる技術を取得するとともに、鼓室形成術、内視鏡下鼻内副鼻腔手術、頭頸部腫瘍手術などの手技を理解し、助手を務めることが可能となります。