先輩医師からの
メッセージ

先輩医師からのメッセージ

古川 傑
(平成24年入局)

 皆様、こんにちは。平成24年4月入局の古川 傑です。私は平成22年に昭和大学医学部を卒業し、学外の病院で2年間の初期研修を修了した後、昭和大学医学部耳鼻咽喉科頭頸部外科学講座に入局しました。子供が好きで入局は小児科と迷ったのですが、耳鼻咽喉科領域に興味があり、手術もやりたかったので耳鼻咽喉科を選択しました。昭和大学病院で1年間研修した後、関連病院である小田原市立病院で口蓋扁桃摘出術、アデノイド切除術、鼓膜チューブ留置術などの基本的な手術とともに外来診療のノウハウとをみっちり学びました。平成26年4月から昭和大学病院に戻り、2年後の耳鼻咽喉科専門医取得を目指して日々奮闘しています。
 耳鼻咽喉科は外科系の科ではありますが、外来での処置がバラエティに富んでいるのが大きな特徴です。例えば、耳に水が溜まった人の鼓膜を切開したり、鼻血を止めたり、のどに刺さった魚の骨を抜いたり、はてには外耳道にハマりこんだ虫を取り除いたりすることもあります。このような外来処置に興味がある人は耳鼻咽喉科に向いていると思います。それでは、特定機能病院である当院で働いていてもそういった経験ができるかというと、答えはYESです。先に挙げたような症例は夜間の当直帯で経験することが多いのですが、当院では耳鼻咽喉科医が毎日当直していることもあり、耳鼻咽喉科の急患が沢山やってきて大変勉強になります。入局後約半年は上級医と一緒に当直をしますが、その後は独り立ちして月に約3〜4回の当直をこなしています。急性喉頭蓋炎などで気道狭窄をきたして気管切開が必要になる症例も稀に来ますが、困ったときに連絡して相談できる上司もいるので安心です。
 研修医、学生の皆さん、ぜひ一度昭和大学医学部耳鼻咽喉科頭頸部外科学講座に見学に来てください。医局員一同、心よりお待ちしています。

兼井 彩子
(平成22年入局)

 皆様はじめまして。平成22年入局の兼井彩子です。私は金沢医科大学を卒業後、2年間の初期臨床研修を昭和大学病院で行い、そのまま昭和大学医学部耳鼻咽喉科頭頸部外科学講座に入局しました。元々外科系志望だった私ですが、研修医2年目に耳鼻咽喉科を回ったとき、外科と内科の要素を併せ持ち、子供から高齢者まで自ら診断して自ら治療できるところに魅力を感じて将来耳鼻咽喉科医になることを決めました。また医局には異なるバックグラウンドを持ちながらも日々頑張っている女性医師がたくさんいて、将来の自分がどうあるべきかを描きやすかったことも昭和大学医学部耳鼻咽喉科頭頸部外科学講座を選んだ大きな理由です。
 私は大学院への進学を選択したので、入局以来現在まで昭和大学病院で臨床業務のかたわら、好酸球遊走因子産生に及ぼす抗ヒスタミン薬の効果についての研究を生理学教室と合同で行ってきました。先日無事学位を取得することができ、大学院生活が終了した現在、昭和大学唇裂口蓋裂診療班(SCPT)の一員として口蓋裂児の滲出性中耳炎の診療や中耳手術に力を入れて頑張っています。上級医の先生方のご指導のもと、国内外の学会で発表させていただく機会も多く、今までも欧州小児耳鼻咽喉科学会でアムステルダムやダブリンなどに行かせていただいております。入局を決める際は、いろいろと考え、悩むことが多いと思います。特に、女性医師は、結婚や出産や育児など、その時の状況によっても、働き方が変わると思います。当医局は、教授が女性であることもあり、いろいろな選択肢を用意し柔軟に対応していただける環境にあります。日常での些細な悩みなども打ち明け、相談できる医局の雰囲気があり、働きやすい職場と考えております。耳鼻咽喉科に少しでも興味があるようでしたら、是非、見学にいらしてください。お待ちしております。

平野 康次郎
(平成21年入局)

 初めまして、昭和大学医学部耳鼻咽喉科頭頸部外科学講座の平野と申します。私は医学部を卒業後、地域の総合病院で2年間の初期研修を行い、平成21年より当講座へ入局しました。研修医時代はいろいろな科を体験できますので、将来の選択科、入る医局など非常に悩むと思います。私もいろいろな科で悩み、最終的に昭和大学の耳鼻咽喉科に決めました。
私が志望科を耳鼻咽喉科に決めた理由は二つあります。一つ目は、一人の患者さんの治療を完遂出来る事です。頭頸部に関しては、内科的治療であっても外科的治療であっても自分達が行うので、ニュートラルな考えで、患者さんにとって最良の医療が提供できるのではないか、と思いました。
もう一つの理由は、多様な分野から自分の専門を決められることです。耳鼻咽喉科は、頭頸部癌、耳・聴覚、鼻、喉、頸部、めまい、音声・言語、嚥下、小児分野、などと、豊富なサブスペシャリティの選択肢があります。その中には外科的分野、内科的分野、研究などいろいろなものが含まれますので、耳鼻咽喉科医になり、数年実際に臨床を行った上で自分が興味を持った専門に進めるのも魅力だと思います。実際に入局し働いてみなければ、自分が「多少体力的に辛くてもテンション高く癌患者を治療したい!」と思うか、「ちょっと大変すぎるのはあまり…だけど手術はしていたい!」と思うか、「育児をしながらでも働ける職場でないと働きにくい!」と思うか、「自分には手術より内科的治療の方があっていた!」と思うか解りませんし、それらは人生の中で変わっていくものだと思いますが、耳鼻咽喉科はそのような考えの変化があったとしても第一線で働いていけるサブスペシャリティの選択肢があります。他科の先生方もそうだと思いますが、私も耳鼻咽喉科医として働いていて非常に魅力を感じておりますし、やりがいを感じています。
 その中でも私が当講座の魅力と考えるのは、いろいろありますが、一つには先ほどの理由と同じくサブスペシャリティの選択肢が広いということです。どうしても大学病院は癌なら癌、耳なら耳、というように特化している場所が多く、中規模の病院では耳鼻咽喉科医は1人しかおらず外来のみ、ということも多いのですが、当講座は前教授の専門が鼻、現教授の専門が耳、ということもあり、万遍なく患者さんがいらっしゃいます。また、頭頸部癌に関しても、平成26年より頭頸部腫瘍センターが新設され診療を行っています。大学病院でありながら特殊な疾患だけではない幅広い患者さんがいらっしゃるので、耳鼻咽喉科としての一般診療を幅広くしっかり学び、その後専門分野に進める。という特徴があります。医局の雰囲気はフランクなので質問しやすいですし、学閥みたいなものもなく皆仲良くやっています。そのあたりは是非一度見学にいらしてみて下さい。私は現在、平成26年4月より新設された昭和大学江東豊洲病院で診療を行っております。銀座にほど近い位置に新設された病院なので交通の便も良く、最新の医療機器がそろっており質の高い医療が行える環境におります。もしかしたら、関連病院のほとんどが東京、神奈川にあるというのも当講座の売りの1つかもしれません。
女性の方は、出産後の仕事の難しさなど男性にはない悩みもあるでしょう。残念ながら男の私から見ても、出産、育児で一度仕事を離れた後、時短勤務などでまた仕事に戻るのは意外と難しいのが今の医療界の現状です。せっかく医師となり働く意思がありながらも仕事を離れなければいけないという状況は勿体ないですし、さぞ悔しい事であると想像します。女性の皆さん、当医局は女性に優しい医局であり、女医としてのライフプランは立てやすいと思います。是非一緒に働きましょう!そして、女性に優しい医局を継続するには何より男性医師の力が必要だと自負しています。当医局も男性医師の数がいるからこそ女性に優しい医局を作れるものだと思っています。男性の皆さん、是非一緒に働きましょう!
 取り留めもなく書いてしまいましたが、まとめると、耳鼻科は良いよ!うちの医局は良いよ!一回見学に来てみて!ってことです。一行で終わりました…。学生の方、研修医の方、ともに進路について個々の悩みがあると思います。是非気軽に見学にいらしてみてください。

伊藤 彩子
(平成14年入局)

 私は平成14年に当教室へ入局し、現在は昭和大学横浜市北部病院で勤務しています。女性医師の一人として、どの診療科に進もうか、どこの病院に勤めようかと迷っている女性医師の皆さんに、私の日々の業務を通して、当教室や北部病院の魅力を伝えられたらと思います。 私が入局を決めた理由は、耳鼻咽喉科が診断から治療まで一貫してできる科であることに魅力を感じたからです。外来で患者さんに出会い、診断をし、話し合いながら治療を進め、時には手術治療を行い、その経過をずっと見ていくことは大変ではありますが、とても充実したことです。中耳炎の患児が経過を追っていく間に成長していく様子を見たり、癌患者さんを長く治療していく間に、その生活背景まで知るようになったり、様々な年齢層の患者さんがいることも魅力の1つです。  私は当教室の大学院生であった平成23年に長女を出産し、北部病勤務中の平成26年に長男と次男を出産しました。現在は、育児をしながら周囲に支えてもらい仕事を続けています。勤務は9時から16時までの時間短縮の体制を取り、当直は免除してもらっています。外来は週に2回の初診、1回の再診、禁煙外来を主に行い、週に2回ある手術日には鼻副鼻腔手術や指導を受けて耳科手術を主に行っています。短い勤務時間内に外来業務を行い、病棟患者さんを診まわることは、時計との睨み合いですが、それも楽しい日々です。また、夕方以降に行われるカンファレンスに参加できないことで、患者さんの情報共有ができなかったり、新しい治療法や薬の情報が入ってこないデメリットはありますが、医局員との日常会話で情報の穴埋めをさせてもらっています。これは、医局が非常にアットホームだからできることだと思います。診断や治療に悩む症例の相談に上司も下級医師も熱心に乗ってくれ、話し合える環境であることは、留守にすることが多い中で非常に助かっています。
 アドバイスできる立場にはありませんが、時間短縮で働く立場になったのが、入局して9年目であったことが現在も仕事を継続できている理由の1つかと思っています。入局間近は、どの診療科に入局しても、朝から晩までひたすら学び続ける毎日だと思います。もしそのような時期に医局を離れたとしたら、休職中は進歩する医療から遅れることの焦りがあり、復職時には精神的かつ肉体的忙しさから、復職が難しかったかもしれません。可能ならば、一通りの診療ができるようになってから生活スタイルを変えることをお勧めします。しかしながら、人生は人それぞれです。当医局には結婚や妊娠、育児において決まった対応はなく、それぞれの状況に合わせて柔軟に対応する方針を取っていますから安心してください。また、主任教授が女性であることも当医局の大きな特徴です。仕事も家庭も頑張りたいという皆さんの意志を尊重し、支援する活動を耳鼻咽喉科の枠を超えて行っている先生ですので、悩んでいたら是非当医局へいらして下さい。医局員全員でお待ちしています!